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2005年09月21日

頭文字D 実写版映画 THE MOVIE 〜京一&清次編・2



実写版映画を見るにあたって、二通りの見方がある。ひとつは、原作と比較しながら違いなんかを見ていくやり方。(原作をよく知っていれば、意識しなくても 自然とこうなってしまうかもしれないけど)
もうひとつは、そういう既存の知識や思い入れなんかを一切省いて、純粋に新しい映画として見るやり方。


さて、京一。


群馬No.1の走り屋を決める、という冒頭での涼介と中里との会話からこの一連のバトルストーリーが始まるんだけど、でもエンペラーって群馬じゃないし〜。・・という突っ込みはこの映画ではナシなんだよね。あらゆる群馬の走り屋が秋名に集結している、ってシチュエーションなんだから。
とりあえず、いろは坂の紹介はなされていないどころか、赤城とか妙義って地名も出てこない。


この映画中では、同じチームのメンバーは皆わかりやすく、チームユニフォームみたいな同じ格好をしている。(ナイトキッズなんてジャージだよ・・・)
で、エンペラーは清次を見てわかるように、妙なバンダナ(?)と、見たことの無い妙な鋲付き革ジャン(?というかライダースーツなの??なんと言えばいいのか・・・)がトレードマーク。

もし自分が高橋涼介なら、この京一と対峙したときには、「お前が勝てない理由を教えてやろう云々・・・」と運転の薀蓄を語るところだけど、素の自分の場合には、「その革ジャン、どこで買った?」と聞いてしまいそうだ。

しかし、京一の負けた理由は、ここにあるのだ。
こんなわけのわからん鋲のついた上着を着ていたら、運転しにくいに決まっている。
唯一の気遣いと言えば、鋲がとがっていなくて丸いってことかな。

だから、あんな運転しにくい服じゃなくて、もっといいものを教えてあげよう。それはスカジャンだ。それも背中に龍と虎の刺繍のあるやつね。これならば香港人を始め、アジア人テイストにも十分マッチするんじゃないかな。

それにしても、背中に書かれた「秩序」ってなんだよ・・・。
普通の日本の洋服デザインなら、文字って楷書できっちり書かれているのがメジャーだけど、京一のは違った。なんというか、ちょっとくずした筆書きっぽい行書体で、しかも微妙に斜体になっている。この辺がチャイニーズ風味。

こういう漢字ってどこかで見たよなあ、と思ったら、この間海外に行った時、キーウエストの屋台刺青屋に展示してあったサンプル文字だということに気づいた。
サンセットの名所、マロリースクエアにある。
この刺青屋のサンプル、英語の単語と、それに対応する日本語(中国の漢字とか台湾の漢字もごちゃまぜだったけど)がたくさん並べられていて、気に入った語感のものを選んで彫ってもらうらしい。

ところが、この日本語訳がすごく怪しい。訳だけじゃなくて漢字が適当。てかめちゃくちゃ。こんな字無いよ、と逐一指摘してやろうかと思ったくらい。
漢字を知らない人が筆書きの字、もしくは明朝体の字を見よう見まねで「絵」として捉えてるからああなるんだね。

対訳がまたいい加減。「beauty」「beautiful」の訳が「美しい」とか。いや、これはだいたい合ってるんだけど、「美しい」と刺青をするのってどうよ?と問いたい。
他にも「joy」が「楽しい」とかいろいろあったけど、これはもう彫り物じゃなくて、簡単なシールタトゥーでありますように、と祈らずにはいられない。

もっとすごいのは、「blood」の訳が「血腸」だと。血腸ってなんだ、血腸って。(だいたい、“けっちょう”って変換しようとしても出ないぞ。日本語じゃないのか???)
しかもこの「腸」という字が違っている。線が一本多かったり、ヘンなところでつながっていたり。
「血腸」なんて刺青をした日には、日本へ来たらみんなに大笑いされてタイヘンだ。
やはり指摘してやればよかったと、ちょっとだけ後悔している。でももっと後悔しているのは、その看板の写真を撮ってこなかったことだ。。


話がそれた。
まあ普通に、この「秩序」を見てニヤニヤしてしまったのは、自分以外に全国にはたくさんいると思う。
これが京一ひとりの座右の銘なのか、それともエンペラーのモットーなのかは不明。他のメンバーの背中はよく見えなかった。

そして、(勝手に解釈してるんだけど)この映画中には、いろんな映画がオマージュとして出てくるっぽい。
そう例えば、藤原文太といえば菅原文太、菅原文太といえばトラック野郎。「なんでもどこへでも運びます」ってわけで、派手な電飾トラック(トレーラーというべきか。この際、細かいことはよしとしよう)に乗せられて京一のランエボ登場。

京一ってこれまで、土建屋説濃厚だったけど、トラック野郎だったのか〜、と新鮮な驚きがあったね。まあ同じガテン系には違いない。
確かに「プロ」の「ドライバー」ではあるし。会話中でいろんな人に散々、京一はプロだプロだと言われていた。あ、プロのレーサー、って言われていたんだっけ。

もっと斬新だったのは、京一vs涼介vs拓海という三つ巴のバトルをやったこと。
こういうのもおもしろいかもね。でも、ハチロクが他の2台よりも後ろのポジションでスタート、ってのは不利すぎないか?

しかし映画版の京一は、あっという間にとFCとハチロクに抜かれてしまう。(ここですでに「ありえねぇ〜アラート」が鳴り始める)

ぱっと見には、FCとハチロクがイン側ぎりぎりのスペースをついて追い抜いているみたいなんだけど、こんなにあっさり溝落としをされてもなあ。。拓海の必殺技お披露目なんだから、もっとドラマチックに(というのは言い過ぎでも)っていうか、少なくともなにか気の利いた解説くらいはほしかった。
おまけに、涼介がこれまた当然のように一緒になってやってるんだもんな。この技についての、上級レベルドライバーからの視点がほしかったと思う。
でなければ、こんなにスペースを空けた京一が、単なるバカ、ってことになっちゃうじゃんね。

もっとありえないのは、「対向車が下から上ってくる」、とインターカムで連絡があり、3台とも速度を落とすようにとの指示が来るんだけど、ここでチャンスとばかりに追いぬきをかけようと、熱くなった京一が指示を無視して飛ばしにかかるとこ。

そしておそらくみんなの想像どおり、失敗して激突路線まっしぐら。ガードレールを突き破って、ひとつ下の坂へ大音響とともに、まっさかさまに転げ落ちる。(うわ、死んだ・・って思ったけど、ちゃっかり自分から這い出てくるんだな、これが)
清次のときといい、「こういう危険走行をするとこうなりますよキャンペーン」なのかと思うくらい、お見事。

しかしながらここで、大きな疑問が。
曲がりなりにも、うわさどおりプロのレーサーなら、こんな危険なことはしないはず。しかも自分ひとりだけの問題ではなく、一般車をも巻き込みかねないわけだし。
そして、レースだったらイエローフラッグが振られたときには、追い抜きは禁止。ここでは旗ではないけどそれと同等の指示が出たわけで、そいつを無視するなんてルール違反もいいところ。

こんなお粗末なことをやった挙句に激突クラッシュするなんて、到底プロとは思えない。
じゃあいったいなんなのかと言うと、「公道バトルレースが趣味のトラック野郎(=プロのドライバー)」という背景が、いろんな人の口を経るにつれて、いつの間にか「プロのレーサー」に摩り替わってしまっただけなのではないかと思われる。


それから、前から思ってたんだけど、頭の手ぬぐい(バンダナ?)の巻き方はなんなんだ!?何をどのようにしたらああなるんだろ?
タオルをこうやって普通に巻けば京一巻きになるじゃんな、と、帰ってから思わず鏡の前で確認してしまったぞ。

きっと監督は、京一像がイマイチつかみきれなかったんだろうな。
それか逆に、このトータルファッションへのこだわりを見ると、「イメージ湧きすぎて暴走」してしまったのかもしれない。



贈呈:須藤京一様仕様 特製スカジャン

sukajan.jpg
posted by Silvia at 10:06 | Comment(0) | TrackBack(2) | 頭文字D 実写版映画
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